高い評価と実績の、興栄工業の研磨技術を紹介します。
研磨の職人がバフレースを用い、ライターや名刺入れ等、各種金属製品の磨き作業を行っています。経験や繊細さが求められる難易度の高い仕事ですが、評価の高い当社の研磨技術は、金属をまるで鏡のような平滑度に仕上げます。
製品に表情を与える、研磨・表面処理の加工バリエーション
フォトフレームやライター、名刺入れなど金属製品の質感とイメージを大きく決定づける加工です。光沢が映えるミラー加工(鏡面仕上げ)、高級感が漂うサテーナ(ヘアライン)加工、そして年月を経たような古めいた印象を与える古美加工など、表情を加える表面処理には様々なバリエーションがあります。
ここでは「銀めっき」という素地をベースに、各表面処理と加工を施したサンプルを紹介します。
銀めっき
銀めっきをつけたままの状態です。
銀めっき・ミラー仕上げ
鏡面仕上げ。顔が映り込むまで仕上げバフで磨き、極小のキズなどを滑らかにした状態です。
銀めっき・サテーナ仕上げ
「ヘアライン」とも呼ばれる目が高級感を高める表面処理です。
貴金属などにも良く使われる加工です。
銀パールめっき
パール(真珠)のような、柔らかく高級感のあるめっき加工です。
銀めっき・バレル仕上げ①
表面に砥石でランダムに切込みを入れる加工です。
銀めっき・バレル仕上げ②
銀めっきの上に黒いめっきをつけてから、バレル仕上げの処理を施す加工です。
銀めっき・古美仕上げ
銀めっきの上に黒いめっきをつけ、サテーナバフでその黒いめっきを剥き取る加工です。
アンティークシルバーなどと呼ばれることもあります。
銀めっき・イブシ仕上げ
銀めっきの上に黒いめっきをつけ、イブシ用のバフでその黒いめっきを剥き取る加工です。
ユーズドのような風合いが特徴です。
エッチング面への表面処理のイメージ
上記のサンプルにロゴや柄などのデザインをエッチングした場合、エッチングによる元の表面との高低差から、各サンプルのイメージは下記の様に変化します。
柄やロゴなどのデザインが落ち込んだエッチング部分には、バフが当たり辛くなります。サテーナの場合、サテーナのバフは素材の元の高さの面にヘアライン模様を刻み、エッチング部分には当たりが弱くなるためミラーの仕上げに近い鏡面が残り、周囲のサテーナとは表情が異なる仕上がりになります。
またイブシや古美などの【銀めっきの上に着けた黒いめっきを剥き取る加工】では、バフが良く当たる素材の元の高さの面は、銀めっきの見え方が強くなります。同時にバフが当たり辛い落ち込んだ部分は黒いめっきが残り、陰影の差が生じます。
銀めっき
銀めっきをつけたままの状態です。
銀めっき・ミラー仕上げ
鏡面仕上げ。顔が映り込むまで仕上げバフで磨き、極小のキズなどを滑らかにした状態です。
銀めっき・サテーナ仕上げ
エッチング部分にミラー仕上げを残し、コントラストをつける加工も可能です。
銀パールめっき
エッチング部分にミラー仕上げを残し、コントラストをつける加工も可能です。
銀めっき・バレル仕上げ①
面積にもよりますが、エッチング部分には砥石が当たりにくいため、ミラー仕上げが若干残ります。
銀めっき・バレル仕上げ②
面積にもよりますが、エッチング部分には砥石が当たりにくいため、黒いめっきが残ります。コントラストが生じる加工です。
銀めっき・古美仕上げ
エッチング部分にはバフが当たりにくいため、黒いめっきが残ります。
コントラストが生まれ、ロゴなどを目立たせたい場合に有効な加工です。
銀めっき・イブシ仕上げ
エッチング部分にはバフが当たりにくいため、黒いめっきが残ります。
コントラストが生まれ、ロゴなどを目立たせたい場合に有効な加工です。
異なる表面仕上げどうしの組み合わせ
上記の様々な仕上げのほか、同一面に鏡面とヘアラインを加工するコンビネーションなども可能です。
デザインの細かさ等の条件がありますが、光が当たったときのミラーとサテーナ面の反射の変化は、独特の風合いを演出します。
写真のプレートは、いずれも鏡面(ミラー)仕上げとヘアライン(サテーナ)仕上げを1枚のプレートに半分ずつ施したもの。
二つの表面処理の境目で反射が切り替わるので、この境界線をデザインを構成する線として扱うこともできます。
“淡く自然なグラデーション”と評判のKOEIのイブシ・古美仕上げ
① 加工前
こちらは「ロビンマスク」のロンソンライター。黒いめっきがついているのでそのまま黒く見えます。
この黒いめっきの下の層には銀めっきがつけてあり、黒いめっきを剥き取るのがイブシ加工です。
② 加工中
イブシ中の作業風景です。回転する「イブシバフ」に製品を押し当てます。バフにより黒いめっきが剥がされていき、その下にある銀めっきの層が現れてきます。
製品を押し当てる強さや時間など、経験が問われる作業です。
③ 加工後
バフに製品を押し当てても、細かな隙間やくぼんだ箇所はバフが接触せず、そのまま黒いめっきが残ります。
この残った黒いめっきと、現れた銀めっきのコントラストが立体感、ユーズドのような雰囲気を作ります。